グラスのくもりにはいくつか種類がありますが、今回は保管場所の温度変化や湿気などによりグラスの表面が白くなる現象について原因と対処法を解説します。もしも、納品したグラスが「白くくもっている」と、飲食店様から問い合わせを受けた際は、本ページで紹介している対処法を一度お試しいただけるようご案内いただけますと幸いです。
- グラスが白くくもる現象について
- ズバリ、グラスのくもりの原因は・・・
- グラスのくもりの取り方
新品でも起こり得る「グラスの白いくもり」
納品したグラスの表面に白いくもりがあり「このグラス中古品・・・?」と飲食店様からお問い合わせいただいたことはございませんか。
ですがこのくもりは未使用のグラスにも起こり得る現象で、中古品や不良品ではありません。
グラスの白いくもり、その原因は「化学反応」
グラスの主な成分の1つである「ソーダ灰」。その「ソーダ灰」と空気中の「水分」「炭酸ガス」が反応して生成されるのが、グラスをくもらせる白い成分です。
空気中の水分が多いと、この現象も起こりやすく、湿度の高い梅雨時期や、温度変化による結露が発生する時期にはより起こりやすくなります。
製造したグラスを保管するのは、食品のように温度や湿度が厳密にコントロールされていない場所がほとんどですので、四季があり、梅雨がある日本では、この白いくもりは珍しい現象ではありません。
また、この反応で生成される成分※は微量で、人体に及ぼす有害物質ではございませんので、ご安心ください。
※炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム
グラスの白いくもりを取るには、中性洗剤+お湯洗い
保管期間、保管場所の湿度などの影響で生成されたグラスのくもりは、中性洗剤と柔らかいスポンジを使い、40℃前後のお湯で洗ってください。
【手順】
①きれいなスポンジに食器用中性洗剤を付け、丁寧に洗ってください
②40℃前後のお湯ですすぎます
③布巾、グラス用クロスなどで拭いてください
この洗浄方法で実際に洗ってみると・・・この通り!くもりが取れてピカピカに!
最後に拭きあげることで、よりくもりも取れやすくなり、また、水滴がある状態で乾かすと水滴の跡が残ってしまうので、布巾やクロスでの拭きあげをお勧めします。
上記の方法で洗浄いただくと、グラスのくもりは取れることがほとんどですが、保管期間の長さや、保管場所の湿度など保管状況により、化学反応で生成された成分の結晶化が進んだものは、完全には取れない場合があります。
その際は、ぬるま湯200㏄にクエン酸(粉末)小さじ1の割合で作ったつけ置き液にしばらくつけておいてから、食器用中性洗剤で洗っていただく方法をお試しください。